姫路の弁護士による刑事事件の相談

迷惑防止条例違反にあたる
犯罪や逮捕された場合について

迷惑防止条例違反 6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金(東京都の場合)
迷惑防止条例は、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例等を言われている条例で、各都道府県に制定されているものです

今回は、兵庫県に制定されている迷惑防止条例についてご説明いたします。

迷惑防止条例とは

兵庫県の迷惑防止条例の目的は、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等を防止し、もって県民生活の安全と秩序を維持すること」にあります。迷惑防止条例は親告罪ではないため、被害者による被害届がなくても、捜査機関は捜査をすることが可能です。

刑罰について

迷惑防止条例に違反した場合、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。そして、違反行為が常習的であると認められた場合には、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されることになります。

時効について

公訴時効とは、一定期間経過した場合に検察官が訴追することができなくなる期間のことをいいます。迷惑防止条例違反における公訴時効は、犯罪行為時から3年です。したがって、迷惑防止条例違反行為を行ってから3年経過した場合には、起訴されることはなくなります。

迷惑防止条例と強制わいせつ

迷惑防止条例において禁止されている「痴漢」行為は、行為態様によっては、強制わいせつ罪(刑法176条)に問われる可能性があります。

強制わいせつ罪は、「13歳以上の者」に対して、「暴行又は強迫」を用いてわいせつ行為を行った者に成立します。また、強制わいせつ罪における「暴行又は強迫」の程度は、抵抗が著しく困難になる程度で足りると考えられています。

したがって、痴漢行為を行った際、被害者に対して、抵抗を著しく困難にさせたかどうかが、迷惑防止条例における「痴漢」か「強制わいせつ罪」の違いになります。

迷惑防止条例違反となる主な犯罪

迷惑防止条例では様々な行為が禁止されており、ここでは禁止されている行為についてご説明いたします。

痴漢

痴漢行為とは、例えば、衣服や下着の上から、もしくは直接身体に触れる行為、自分の身体や股間部分を執拗に押し付けたりする行為のことをいいます。

痴漢について詳しく見る

盗撮

盗撮行為とは、人が通常衣服で隠されている身体又は下着をカメラ等で撮影する行為、撮影する目的でカメラ等を向ける行為、撮影する目的でカメラ等を設置する行為のことをいいます。

また、浴場等人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人をカメラ等で撮影する行為、撮影する目的でカメラ等を向ける行為、撮影する目的でカメラ等を設置する行為も含まれます。

盗撮について詳しく見る

つきまとい

つきまとい行為とは、正当な理由がないにもかかわらず、つきまとい・待ち伏せ等をする行為のみならず、監視していると思わせるようなことを告げる行為、面会を要求する行為、著しく乱暴な言動をする行為、何度も無言電話をしたり嫌がらせメール等を送る行為、汚物等を送りつける行為、名誉を棄損する行為、性的羞恥心を害する行為等も含まれており、処罰対象は広いといえます。

その他

その他、迷惑防止条例は、不当な客引行為、だふや行為、押売行為、不当な景品買行為、モーターボート等を危険に運転する行為、公共の乗物等で粗暴な方法により座席を占拠する行為、迷惑ビラを配布する行為等を禁止しています。

迷惑防止条例違反で逮捕されたら

迷惑防止条例違反として逮捕された場合、48時間以内に検察へ事件が送致されます。

送致を受けた検察は24時間以内に対象者を勾留するかどうかを決定します。勾留されなければそのまま釈放となりますが、勾留された場合には、最大20日間捜査を行い、起訴するかどうかを決定することになります。

逮捕後の流れについて詳しく見る

被害者の証言が有利になりがち

迷惑防止条例違反の場合、被害者とされる者の意見が重視される傾向にあります。捜査機関が被害者の意見を重視して、逮捕されるケースも少なくありません。

どのような対応をすべきか

迷惑防止条例違反行為を行っていないにもかかわらず、逮捕されてしまった場合、どのような対応をするべきでしょうか。絶対してはいけないことは、やってもいない行為について認めてはいけません。一度認めてしまったら、後々取り返しのつかないことになりかねないからです。

そして、早期の段階で弁護士に依頼するようにしましょう。早期段階であれば、迷惑防止条例違反をしていない証拠を見つけ出すことができるかもしれません。

迷惑防止条例違反の判例

ここで、迷惑防止条例違反(痴漢行為及び盗撮行為)の罪に問われ、無罪となった裁判例をご紹介いたします。

痴漢のケース

満員の電車内で女性の臀部を下着の上から触り、迷惑防止条例違反の罪に問われた事案をご紹介いたします。

当該事案の証拠は、被害者の証言しかありませんでした。被害者は右肩にスクールバッグを掛け、左手にクリアケースを持っていました。電車の走行中、犯人が手のひらで被害者の右臀部を触り始めましたが、被害者はずっと我慢していたようです。しばらく経っても、犯人の痴漢行為が止まなかったため、被害者は右手で犯人の右手首を掴み、右肩越しに後ろを振り向くと被告人を確認しました。その際、被告人は何ら反応をしませんでした。被害者はその後も犯人の右手首を掴んでいましたが、駅に着く直前にその手を振りほどかれたため、被害者はすぐに右手で被告人の左腕を組み、そのまま駅員に通報しました。

その後の公判において、被害者はスクールバッグを右肩に掛けたまま犯人の右手を掴んだと供述したにもかかわらず、補充尋問において、犯人の右手を掴む際、スクールバッグが邪魔にならなかったのかという質問に対して、被害者はスクールバッグを右肩から左手に持ち替えたと供述を変えてしまいました。

被害者はその他にも供述を変えてしまった部分があり、裁判官は被害者の供述の変更を考慮し、判決では被告人を犯人と断定することができないと判断し、被告人は無罪となりました。

盗撮のケース

店舗内で女性のワンピース内の下着を撮影する目的で、背後から動画撮影機能を起動させた携帯電話機を差し入れ、迷惑防止条例違反の罪に問われた事案をご紹介いたします。

被告人は、捜査段階で自らの犯行であることを自白していました。自白の内容は、①被害者の背後から近づき、携帯電話を取り出しカメラを起動し、女性のスカート内に約5秒間差し入れたこと、そのときの体制は、立った状態で90度くらい角度をつけるようにして上半身を前かがみにしながら、携帯電話を持った手を伸ばして差し入れたこと、その後スカート内から手を引っ込め、動画の停止ボタンを押したこと、②被告人は、1回目の撮影で女性のパンツが撮影できていないかもしれないと思い、チャンスを伺い、数分後に同じ女性のスカート内に約5秒間差し入れたこと、その後手を引っ込めながら動画停止ボタンを押した際、相手の女性が顔だけ私の方を振り向いてきたという内容です。

公判において、裁判官は、⑴立った状態で90度くらい角度をつけるようにして上半身を前かがみにしながら、携帯電話を持った手を伸ばして差し入れるという行為は、あまりにも露骨すぎる上、不特定多数の者が出入りするような場においては、周囲の人から不審に思われる体勢であり、不自然であること、⑵被告人の自白によれば、上記のような体勢で2度にわたって撮影したということになるが、混雑していたと窺われない店内において、被害者はこのような行動をする人物に気が付く可能性が高いと思われるが、被害者は2回目の携帯電話機械音に気づくまで、一切犯行に気づいていないことは不自然であること、⑶被害者が気づいた後の被告人の行動について、被害者の供述と被告人の自白とは整合しないこと、⑷被告人が自白した内容であれば撮影されているであろう動画と、実際被告人の携帯電話機内に撮影されていた動画の内容が一致しないこと等から、被告人の自白の信用性はないと判断し、本件では被告人が犯罪を行ったとする証明がされていないとして無罪を言い渡しました。

迷惑防止条例違反でよくある質問

カーテンが開いており隣家の住人が下着姿でいるところを覗いてしまいました。

迷惑防止条例における対象行為は、「公共の場所又は公共の乗物」であるため、今回のケースでは迷惑防止条例違反にはあたりません。もっとも、軽犯罪法1条23号ののぞき行為に該当する可能性があります。

軽犯罪法の「のぞき行為」とは、正当な理由なく人の住居等人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見ることをいいます。本件において、カーテンが開いており、たまたま見てしまったという場合であれば、軽犯罪法の「のぞき行為」に当たらない可能性があります。

電車内でつり革を掴もうとしたところ誤って女性の胸に手が当たってしまいました。

迷惑防止条例における痴漢行為が成立するためには、痴漢行為をしようとする故意が必要です。今回のケースで、故意に女性の胸を触ろうとしていたわけではなく、誤って手が当たってしまった場合には、痴漢行為における故意はなく、迷惑防止条例違反となりません。

しかし、胸を触られた女性が痴漢されたとして主張し、逮捕されてしまう可能性もあります。そのような場合であっても、故意に触ったとして罪を認めてしまわないようにして下さい。

旦那の浮気相手に何度も電話をしましたが迷惑防止条例に違反するのでしょうか。

今回のケースでは、迷惑防止条例にいう「嫌がらせ行為」に該当する可能性があります。

ただ、浮気相手に電話をして慰謝料請求等をするのであれば「正当な理由」として、迷惑防止条例違反とならない可能性があります。しかし、浮気相手に嫌がらせをしようとする目的で何度も電話をしていると、迷惑防止条例違反となる可能性があるので注意が必要です。

迷惑防止条例違反になるか不安であれば、弁護士に依頼し、浮気相手に対して不貞慰謝料請求をすることをお勧めします。

迷惑防止条例違反を犯した場合、すぐに弁護士へご相談下さい。

迷惑防止条例違反については、逮捕段階であれば勾留阻止に向けた弁護活動、勾留されてしまった場合には不起訴処分に向けた弁護活動を行います。

迷惑防止条例違反により逮捕されてしまった場合、被害者との間で示談が成立すれば、不起訴処分を獲得する可能性が高くなります。

他方、弊所では再犯防止に向けた活動に力を入れており、ご依頼者様の将来にも貢献できると存じます。

数多くの迷惑防止条例違反事件の刑事弁護を扱った弊所であれば、少しでもご依頼者様の力になれると思います。

迅速に行動するとともに、事件の問題点を適切に把握し、最善の弁護活動を行います。

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我々は、ご依頼者様との接見や打合せ、証拠の収集、捜査機関に対する申入れ、裁判所に対する申立て、
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