相手方が子どもと家を出た後、相手方代理人から内容証明が届きました。
離婚理由はご依頼者様のDVであるため、慰謝料を請求しない代わりに財産分与を放棄するよう求められていました。
ご依頼者様が相手方に暴力を振るった資料は残っており、多少の慰謝料は覚悟しなければならない事案でした。

他方で、財産分与の対象となる財産はそれ程多くなく、慰謝料を請求しない代わりに財産分与を０和解という相手方の主張についても一つの妥当な解決方法と思える事案でした。
しかし、その他に、ご依頼者様が相手方の父親の養子になっていたという事情がありました。
相手方の父親は７年程前に亡くなっており、相手方に全財産を相続させる旨の遺言が残されていました。

離婚条件については、相手方の０和解が一つの妥当な解決方法であることをお伝えしました。
しかし、相続の問題について、遺留分減殺請求を主張することにより、逆にこちらが解決金を取得できないか試みることになりました。
相手方は、時効を主張しましたが、最終的に交渉で早期解決できるのであればと、相続と離婚の問題を含めて解決金として５００万円を支払うことを約束しました。